本題に入る前に、今旬のトリノオリンピックについて。
日本の新聞読んでると、結構トリノオリンピックは日本では話題になってるみたい。
けど、ミラノの俺の周りでトリノオリンピックの話題は聞いたことがない。
テレビみても、イタリアの新聞見ても、トリノオリンピックの話題は見たことない。
いつもと変わらず、サッカーだらけ。
テレビも、新聞も、人の話題も、毎週末あるセリエAの話題ばかり。
折角の現地でのオリンピックは話題性なしやけど、6月のワールドカップ時期はすさまじい状況が予想される。今から楽しみ!
俺自身ワールドカップを楽しむ十分な投資もした!今回はその際の話を紹介したい。
ここミラノでワールドカップを最高に楽しむため、奮発してPANASONICの42型プラズテレビを中心に、しめて3000ユーロ程度をマメディアワールド(日本のヨドバシみたいな店)で購入、3日後の配送を依頼した。
下記写真が自慢の42プラズマTV。ちなみに、東京では10年以上前のサンヨーの24型ブラウン管TVやった。
その後すぐ、ワールドカップ視聴可能な衛星放送SKY TVに入会手続き。
当時イタリアのID未入手の外国人の為、入会不可といわれるが、片言の英語のできるテキパキした若い女性店員に頼み込んで、約3時間の交渉の末、入会完了。
ここまでは珍しく無事に済んだが、配送日の前日、「購入されたCDプレイヤーは在庫切れのため、配送日お金を返却する」との電話を受けた。「購入時あったのになんで今頃在庫切れ?」と不思議やったが、ここまでのイタリア語を聞き取るのに15程度要したため、ややこしい確認はギブアップした。
翌日全て部屋に運んでもらった後、CDプレイヤー金額返却のお金の入った封筒を渡され、受け取り書にサインを求められた。念のため中身を確認すると244ユーロのはずが199ユーロしか入ってないがな。
金額不足をアピールしたが、全く英語が通じず、若い2人組のドライバーは「サイン!サイン!」と大声で連呼してくる。
「サインはでけん!英語話せる奴おらんのか?」と聞くと一人が外から恰幅のいい50歳程度のおっさんを連れてきた。
「Parli englese?」
「Si!」
おお、天の助け、奇跡や。イタリアで英語のできる人と出会えるのは、曙のK-1での勝利を見るくらい難しいがな。
事情を話して、金を見せると、おっさんは理解し、メディアワールドへ電話し、長時間大声での電話の後、「金はメディアワールド行ってもらってくれ。だからサインしろ」という。
「メディアワールドの誰に請求すればいい?」と聞くが、「行けばわかる」との返事。
おいおい、ここでサインしたら最後、次のイタリア語の交渉は泣き寝入り覚悟になるがな!
「あんたが立て替えて、メディアワールドに請求してくれ」
「俺は金がない。早くサインしろ」
「いや、もう一度メディアワールド電話して、誰に請求すべきか確認しろ」と俺が言ったとたん、おっさんは
「Non ho capito. non parlo englese」(何言うてるかわからん。俺は英語がはなせん。」
といきなり、イタリア語でまくしたててくる。
最初はギャグかと思いきや、何を言っても、「英語はわからん」の一点張り。イタリア語で吠えてくる。英語とイタリア語で全く会話が成立しない。
流石に俺も、ええおっさんの迫真の演技に、途中笑けてきて、サインをしてしまった。
おっさんが去って一人部屋で疲れて、「イタリアにはいろんな奴おるなあ」と感慨に耽っていると、契約していないはずの部屋の電話が鳴った。
「おおっ、パウロ、パウロ!xxxxxxxx」とお母さんのような叫び声。
「いや、私はパウロちゃいます。山田です。」
「No パウロ?」「だから、山田です。」「Sucusi(すんません)」
電話を切ると、すぐ更にもう一度ベルがなり、
「パウロ!パウロ!」
「I am not Parlo. YAMADA」
「Oh, I'm so sorry」
なんや、英語できるがな!
イタリアはほんま疲れるとこやな。
50ユーロのために、5時間以上の交渉を覚悟にメディアワールドのカスタマーセンターに行くと、ラッキーなことにSKY TV契約したときの娘がいた。
「チャオ、どうしたの?」と満面の笑顔で迎えてくれる。
事情を話して、受け取ったお金と金額の記載された領収書を見せると、
「つまり、50ユーロ足りなりいから、受け取りにきた訳ね?」
あっさりその場で50ユーロを手渡してくれた。
俺が途中で抜く取ったとか確認なしかい?まあ、5時間の予定がが5分もかからんかった。
少し買物した後、お礼にその店員を探すと、接客で忙しそうだった。
遠くから手を上げて、「チャオ、グラッツェ」と言うと、その娘は、愛くるしい笑顔で、両手をいっぱいに広げて3回投げキスをしてきた。
イタリアでの毎日はドラマチックです。