イタリアを感想を一言でいうと、「不思議な国」。
これは間違いなく生活しないと実感できない。
ひとつ間違えると、「とんでもない国」となり、人によれば、「耐え難い国」と成り得る。
特に、完璧さに慣れ親しんだ生活をしている日本人にとってイタリアは容易に耐え難い国となりえる。
では、なぜイタリアは多くの日本人をひきつけるのか?
芸術、ワイン、イタリア料理、ファッション、、、これは人により様々と思う。
自分にとってのイタリアの最大の魅力は、間違いなく「イタリア人」である。
旅行も含めると、これまで約20カ国程度の国に行った経験があるが、イタリア人は他のどの国の人と比べても、とんでもなく人懐っこく、おせっかいなほど親切で、いわゆる「ええ奴」が多い。
何をするにも遅々として進まず、トラブルの多いイタリア生活に疲れ果て、イタリアが嫌いになりかけると、スーパーマンの如く、水戸黄門の如く、必ずや「ええ奴」が現れ、ど親切なほどにかまってくれて、助けてくれる。
「イタリアも捨てたもんちゃうなあ」
「イタリアは最高や!」
と思わせてくれる。
毎日がフラストレーションと開放感の連続で、ジェットコースターに乗ってるが如く、精神的抑揚感に時に疲れる。
但し、実質的前進は蝸牛の如く遅けれど。
この日記ではできる限り具体的事例で紹介できればと思う。
まずその前に今回は、イタリアの典型的朝食を紹介します。
イタリアの朝食と言えば
1.バールで
2.カプチーノ
3.ブリオーシュ
この3エレメントがイタリアンブレイクファストの全てです。
ちなみに、ブリオーシュとは、クロワッサンなどの焼いた甘いパンのことで以下の4タイプがある。
1.プレーン(中に何もはいっていないもの。だいたいはクロワッサンが多い)
2.チョコレート
3.クリーム
4.マーマレード(オレンジジャム)
上記写真は、今住むアパートのすぐ前にあるいきつけのバールで先週土曜日注文したカプチーノ、ブリオーシュプレーン&クリーマ(丸い方)です。
カプチーノは、イタリアNo.1ブランドのIllyのカフェがベースで、むちゃくちゃ美味い!
間違いなく、日本にない味。
次の写真は同じ店で、翌日曜日注文したもの。ねじれたブリオーシュはチョコレート。
普通値段は、カプチーノ1.2ユーロ、ブリオーシュ80セントが相場。
カフェなら80セント
ちなみに、イタリアでカフェといえばエスプレッソのことで、いわゆる日本のコーヒーはカフェルンゴ(エスプレッソの薄いもの)に近い。
以下の写真は同バールのIllyカフェ(タバコの箱と大きさを比べると小さいのがわかる)
また、不思議とイタリアでは朝以外カプチーノは決して注文されない。
昼以降にカプチーノを頼んでる人は、まず観光客と判断して間違いない。
朝以外にカプチーノを頼む輩をイタリア人は「おぬし、素人やのう」という眼差しで見てる節がある。
その理由をイタリア人に聞いたが、「ミルクは朝だけ飲むもの」とか要領を得ない。
たぶん、習慣かもしれんし、カフェがメインだし、カプーチョ(カプチーノ)とブリオーシュとの組み合わせが合うからかもしれない。
通常、イタリア人は立ったままカプーチョを頼み、好きなブリオーシュを勝手に棚からナプキンで取って、食べ出す。出されたカプチーノを立って飲んで朝食終了。
カフェなら、注文し、出てくれば一気飲みで、1分もバールいない。
座って食べる人もいるが、通常コペルトという席料(1-2ユーロ)が加算されるで、ごくまれ。
勘定は、レジで店員が何を頼んだか聞いてくる。いわゆる各々の申告制!
ここらへんがイタリアらしい。
赴任当初は、これくらいの言葉さえ伝えるのがたいへんで、片手でブリオーシュを指差しながら、片手で食べた数だけ指を立てて、申告していた。
しかし、店員は不快な表情ひとつせず、大声で「グラッツェ、チャオ!」と対応してくれる。
店によっては、
1.先にレジで勘定をした後、カウンターで注文できる
2.いちげんさんには先払い、顔馴染み後払い(これが一番多い気がする)
もある。
普通イタリア人は、ブリオーシュ1つ、カプチーノ1カップで終了する。
けど超大食いの自分は、カプチーノ、ブリオーシュ2 or 3つを終了後、カフェで締める。
朝食にバールで4ユーロ程度使うとイタリア人に話したら、超バカうけした。
そういえば、当初勘定時、店員は驚きと苦笑の顔で対応してた。
ま、俺はバールにとってええ客であること間違いない。
さて、結論的には、おいしい朝食をとるには、おいしいカプチーノとブリオーシュがあるバールを探せばいい。
アパートから歩いて5分程度にあるメトロ駅ワグナー駅前はおいしいカフェとカプチーノの激戦区で、同じ通りに並んで超人気バールが3件がある。
引越し当初は、毎週末その3件のどれか、若しくはどれもハシゴをしていたが、なんとアパートのすぐ前にIllyのこじゃれた店があった。
最近はここにはまっている。
尚、この店ではコペルト(席料)は一切チャージしない。
俺のような大食い家にはもってこいのバール。
また、店の前が大きな公園なので、小さな子供達、多くの犬も同席している。
イタリアの名物ジェラードも豊富。
冬でも結構買う人が多いのは驚きやけど、俺は夏の楽しみに取っておく。
ドルチェも豊富やけど、甘いもの苦手な俺はあんまり興味そそられん。
週末はここで好きなブリオーシュを取って席につき、カプチーノ片手に、一週間の読みそびれた日経新聞の記事を読みながらくつろいでいます。
みなさんがミラノに来た際には真っ先に連れて行ってあげたいバールです。